ABC検診とは

まずは採血だけでOK!

ABC検診は、血清を用いた胃がんリスク検診です。
ヘリコバクターピロリIgG (Hp) 抗体検査でピロリ菌感染を、ペプシノゲン検査で萎縮性胃炎を調べ、 2項目の結果から、将来がんになりやすいかどうかを分類する検診です。

胃がんリスクの検査として、初めにABC検診を受け、その結果で 内視鏡検査などの精密検査を受診する必要性や、検査のタイミングを判定できます。

ヘリコバクターピロリの検査

組織培養法、組織検鏡検査、迅速ウレアーゼ検査、 血液などを使う、血清抗体検査 (ヘリコバクターピロリIgG抗体) 、 便中抗原検査、尿中抗体検査、呼気を使う尿素呼気試験があります。
どの検査も偽陰性の可能性がありますので、2種類以上の検査を行い、 ひとつでも陽性であれば、ピロリ菌の感染があると考えられます。

この検診では、ヘリコバクターピロリIgG抗体 (Hp抗体) 検査を利用します。
Hp抗体検査は、ピロリ菌の感染を調べるのに有用ですが、抗体検査試薬ごとに、抗原が異なるので、 国内株を使用している検査薬を使用することが望ましいといわれています。
弊社では国内株を使用しています。

ペプシノゲン (PG) 検査

PGは、萎縮性胃炎の血清検査です。
血清PGI値とI/II比の組み合わせで、胃がんリスクの高い萎縮性胃炎を同定します。
PG検査陽性者をハイリスク群として、胃がん検診に利用しています。
PGI 70ng/mL以下で、かつI/II比 3.0以下をPG陽性患者とします。

胃がんとピロリ菌感染の関係

ピロリ菌は胃酸を中和するウレアーゼという酵素を出し胃の中に生息しています。
ピロリ菌が胃粘膜に炎症を起こし、胃潰瘍や十二指腸潰瘍になりやすいことが確認され、 慢性萎縮性胃炎と胃がんの発生に密接な関係があることがわかっています。感染経路は不明です。

ABC検診の結果判定

ABC検診は、Hp抗体とPGの結果から胃がんのリスクを判定します。結果は下記のように分類されます。

検査結果による分類

Hp抗体
(-) (+)
PG (-) A B
(+) D C
リスク: A < B < C < D

結果Aは正常。B < C < D とリスクが高くなります。

検診による結果の解釈は、下記のようになります。
検診の結果により、内視鏡検査の実施を決定します。
ABC検診の実施は、5年に1度が望ましいといわれています。

ABC分類判定基準 (表記例)

ABC検診 ヘリコバクターピロリIgG抗体
(-) (+)
ペプシノゲン (-) A群

(健康的な胃粘膜で、胃疾患の危険性は低いと考えられます。)

B群

(消化性潰瘍に留意する必要があります。
少数ですが胃がんの可能性も考えられます。)

(+) D群

(胃がんの、より危険群と考えられます。)

C群

(胃がんの高危険群と考えられます。)

「胃がんリスク検診 (ABC検診) マニュアル」(2009年11月1日発刊) より一部改変

ABC検診による分類

ABC検診による分類

ABCD以外の分類

Eタイプ

ヘリコバクターピロリ菌除菌後の方は、Eタイプ (除菌群) として、定期的に内視鏡検査を受けることを推奨しています。 ABC検診を受ける前に、問診などで過去のヘリコバクターピロリ菌除菌治療について、確認いただき、治療を受けている方には、内視鏡検査を推奨くださいますようお願いいたします。 (ABC検診対象外になります) ※Eradication (根絶) の頭文字のEを取ってEタイプと言われています。

(←PDF 670KB) 提供:栄研化学株式会社

ABC検診 Q&A

Q:食事の影響はありますか?
A:PG、Hp抗体どちらも食事の影響は受けませんので、随時測定が可能です。
Q:検診の対象とならない人はいますか?
A:明らかな上部消化器症状のある方、ヘリコバクターピロリ菌の除菌治療を受けた方、 胃切除後や腎不全 (クレアチニン3mg/dL以上が目安) 、胃酸分泌抑制薬 (プロトンポンプ阻害薬) 服用中 もしくは2ヶ月以内に服用していた方は正しい結果が出ない場合がございますので、 ABC検診ではなく、他の検査での検診をお勧めします。
また、食道・胃・十二指腸疾患で治療中の方も治療が優先され、リスク判定が困難であったりします。

受託要綱

項目コードNo. 6396 5
検査項目名 ABC検診
検体量 血清 0.8 mL
容器 X (ポリスピッツ)
保存方法 冷蔵
保存安定性 21日間
所要日数 2〜4日
検査方法 ヘリコバクターピロリIgG抗体:EIA
ペプシノゲン:CLEIA
基準値 (単位)
実施料 未収載
判断料 未収載
備考

ペプシノゲンとヘリコバクターピロリ IgG抗体を実施し、それぞれの検査結果とABC分類をご報告いたします。

注意事項

以下の場合には、正しい結果が得られない可能性があります。

  1. 明らかな上部消化器症状のある方
  2. 食道、胃、十二指腸疾患で治療中の方
  3. 胃酸分泌抑制薬 (プロトンポンプ阻害薬) 服用中もしくは2ヶ月以内に服用していた方
  4. 胃切除をされた方
  5. 腎不全の方 (目安として、クレアチニン3mg/dL以上)
  6. ヘリコバクターピロリ菌の除菌治療を受けた方