夏型過敏性肺炎とは

夏型過敏性肺炎は日本で発見された過敏性肺炎で、西日本を中心に、夏季、湿った家屋内に繁殖した真菌 (Trichosporon asahii, Trichosporon mucoides) 属の胞子を反復吸入することによって起こります。

夏型過敏性肺炎は、過敏性肺炎の70%以上を占める代表的疾患で、III、IV型アレルギー肺疾患です。
原因となる真菌を吸入してから数時間後に咳や痰、悪寒、頭痛、発熱、呼吸困難などの症状が現れます。

夏風邪と見分けるための夏型過敏性肺炎の特徴

  • 夏の間だけ咳が出て、夏風邪といわれたことがある。
  • 夏風邪の症状がなかなかとれないが、旅行などで自宅を離れると体調がよくなる。
  • 何年にもわたって、夏になると同じ症状を繰り返す。
  • 家に居る時間が長くなると咳がひどくなる。

7月をピークに6~10月にかけて発症することが多く、長引く夏風邪、繰り返す風邪と放置され、 症状が重篤化してから受診するケースもあります。 夏型過敏性肺炎は、家屋が原因となることが多いことから、 家族発症がみられ、専業主婦に多いことも明らかになっています。

夏型過敏性肺炎の発症機構
原因抗原と考えられるT.cutaneum
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抗トリコスポロン・アサヒ抗体検査

抗トリコスポロン・アサヒ抗体は夏型過敏性肺炎の代表的起因菌である T.asahiiに特異的な抗体価測定により他疾患との鑑別に用いられます。 感度・特異度も高く、有用な検査です。

抗トリコスポロン・アサヒ抗体価

夏型過敏性肺炎との鑑別として真菌アレルギー検査 (カンジダ アスペルギルス ペニシリウム クラドスポリウム ムコール アルテルナリア ヘルミントスポリウム ) や、 マルチアレルゲン(カビ) がございます。

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受託要綱

項目コードNo. Y279 6
検査項目名 トリコスポロン・アサヒ抗体 new window
検体量 血清 0.3 mL
容器 →X (ポリスピッツ)
保存方法 凍結保存してください。
保存安定性 28日間
所要日数 7~14 日
検査方法 Antigen-captured ELISA
基準値 (単位) 0.15未満 (CAI)
判定基準:下記参照
実施料 900点
判断料 144点 (免疫学的検査判断料)
備考
&ハ
&ハ:シノテスト サイエンス・ラボ

【判定基準】

CAI (Corrected Absorbance Index) 判定
0.15未満 陰性
0.15~0.30未満 判定保留
0.30以上 陽性
★補正吸光度

【保険条件文】

抗トリコスポロン・アサヒ抗体は、区分番号「D014」自己抗体検査の「25」 抗アセチルコリンレセプター抗体の所定点数に準じて算定する。
当該検査は、ELISA法により、夏型過敏性肺炎の鑑別診断を目的として測定した場合に算定できる。
なお、鑑別診断目的の対象患者は、厚生省特定疾患びまん性肺疾患調査研究班による 「過敏性肺炎の診断の手引と診断基準」により、夏型過敏性肺炎が疑われる患者とする。

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