SRL医療従事者向け情報

感染症NAVI

検査材料の採取方法

喀痰

  • 自分で痰を喀出できる場合
    唾液、食物残査、口腔咽頭細菌の混入を少なくするためにうがい後、広口の滅菌採痰容器に唾液が入らないように喀出痰を採ります。
  • 自分で痰を採れない場合(乳幼児)
    1. 咽頭部を親指で外側から擦るように強く圧迫します。
    2. それでも咳嗽が誘発されなければ、5%食塩水と15%propyren glycolの等量混合液またはアレベール2mlをネブライザーで10分くらい吸入させてから、1.の操作を実施します。

咽頭ぬぐい液

  1. 口を大きく開け、舌圧子で舌をおさえます。
  2. 患者に“アー”といわせ口蓋が広がった時に綿棒の先が口粘膜や舌に触れないように患部、扁桃腺を強くこすります。(細菌:シードスワブ1号、ウイルス:滅菌綿棒等)

咽頭ぬぐい液採取方法の図

鼻咽頭液

鼻咽頭液採取方法の図綿棒を鼻から静かに鼻咽頭に挿入し、鼻中隔の近くで鼻の底部に保持し、回転させて取り出します。(細菌:シードスワブ2号、ウイルス:滅菌綿棒等)

鼻腔吸引液

  1. 採取チューブを鼻腔内に挿入します。
  2. 鼻腔内の鼻汁をゆっくり吸引します。片側の鼻腔でも同様の操作を行ないます。

鼻腔吸引液採取方法の図

鼻腔洗浄液

  1. 滅菌生理食塩水を2〜3ml、シリンジで吸引し、採取チューブを鼻腔内に挿入します。
  2. 鼻孔の下に容器をあて、シリンジ内の滅菌生理食塩水を鼻腔内に注入します。鼻腔内から流出する洗浄液を容器に回収します。片側の鼻腔でも同様の操作を行ないます。

鼻腔洗浄液採取方法の図

糞便

糞便採取時下痢の程度、出血や膿の有無など便の性状をよく観察し、粘血や膿汁が含まれるときはその部分を採取し検査に用います。(細菌:シードスワブ1号、Clostridium difficile を目的とする場合は嫌気ポーターを用いて保存します。ウイルス:滅菌容器等)

尿

早朝第一尿が検査材料としては最適ですが、外来受診の時は実施が困難です。なるべく菌数の多い尿を採取する意味で、前回の排尿から2時間以上間隔をあけるようにします。抗菌薬が投与されている場合は、可能なら24時間以上投薬を中止した後採取します。
細菌性を疑う場合、尿中の白血球の確認が必要です。

男性

  1. 患者は手を洗浄します。
  2. 包茎の患者は包皮を反転させ亀頭を露出させます。
  3. ペニスの先端を水、温水または石鹸水に浸したガーゼなどでよく拭きます。
  4. 採尿コップの内側を触れないように持ち、出始めの尿を便器に排出した後、途中から尿のコップにとります。終わりの尿はコップにとらずに排尿します。

女性

  1. 患者は手を洗浄します。
  2. 下着を十分に下げるか、完全に脱ぎます。
  3. 両足をできるだけ大きく開き、片方の手で陰唇を開き、排尿が終わるまでその状態を保ちます。外尿道口を水、温水または石鹸水に浸した脱脂綿、ガーゼなどでよく拭きます。
  4. 採尿コップの内側を触れないように持ち、出始めの尿を便器に排出した後、途中からの尿をコップにとります。終わりの尿はコップにとらずに排尿します。

尿沈渣

  1. 初尿約10mlを採尿コップに採取します。
  2. 採取後、1500〜2500g(ローター回転半径15〜25cmの遠心器3000rpm)で15分間遠心します。
  3. 遠心分離後、上清を捨て沈渣を残します。

血液

細菌検査に用いる血液は発症初期にできれば1日2〜3回採血し、常に好気性と嫌気性用のボトルに採取します。採取時期は悪寒時がよいのですが、患者の状態に応じて採取します。採取量は3〜10mlが最適です。ウイルス検査では項目、検査数により抗凝固剤の有無、種類や採取量を考慮します。

消毒と採血法の図解

眼科材料

  1. 睫毛や眼瞼皮膚に触れないようにします。
  2. 消毒液による眼洗浄、または眼科用薬剤を点眼した際には、4時間以上経過した後、採取します。
  3. 乾燥した眼病巣部では、滅菌生理食塩水などで湿らせた綿棒で採取します。

眼科材料採取方法の図

水疱

ウイルス直接抗原検査(単純ヘルペスウイルス、水痘・帯状ヘルペスウイルス等)に用いる水疱材料において水疱内容液および膿は、検体として不適当です。

  1. 滅菌針を用いて、上部の皮あるいは痂皮を剥がします。
  2. 病巣を覆っていた上部の皮を、ピンセット等で除去します。
  3. 綿棒を精製水や生理食塩水で軽く湿らせます。
  4. ウイルス感染細胞は、病巣基底部にありますので、病巣基底部全面を綿棒で強くぬぐいます。

水疱採取方法の図

※注意:膿がでている場合には綿棒でまず膿をぬぐい去り、別の綿棒で検体を採取してください。この時、病巣基底部をかき乱さないよう注意してください。

尿道擦過

  1. 排尿後は1時間以上経過してから検体を採取してください。
  2. 滅菌綿棒を用い、回転させながら尿道に2〜4cm挿入します。
  3. 綿棒を数十秒間回転させ、数秒間そのままにします。
  4. 綿棒を引抜き、指定の容器で保存します。

尿道擦過の図

子宮頸管

  1. 頸管口やその周囲を綿棒で拭って過剰な粘液および浸出液を除去します。
  2. 新しい綿棒を子宮頸管に挿入します。(扁平一円柱境界部より奥に入れます。)
  3. 頸管の全表面に触れぬように数十秒間回転させながら適当量のサンプルを採取します。
  4. 膣粘膜に触れないように引き抜き、指定の容器で保存します。

子宮頸管の図


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