| |
ヒトアデノウイルスは飛沫感染により伝播し,主な増殖部位は扁桃,アデノイドや,気道,小腸,角結膜などの粘膜上皮で,限局性の急性疾患を起す。リンパ組織においては不顕性の潜伏感染を起こす。臨床症状としては,上気道炎(51%),角結膜炎(33%),胃腸炎(18%)のほかに下気道炎,肺炎(6.4%)などが報告されている。 血清型では47型まで確認されており血清型と疾患,臨床像との間に一応の傾向がみられるが,感染部位によりいくつかの臨床像を呈する。急性上・下気道感染症(1〜7型),咽頭結膜熱(3,7型),流行性角結膜炎(3,7,8,19,37型)と深い関連があるほか,乳幼児下痢症(40,41型),出血性膀胱炎(11型)などが報告されている。しかし,血清型が特定されていない発疹性疾患や,消化器疾患などがある。臨床検査としては症状に応じて咽頭ぬぐい液・眼ぬぐい液,尿などを採取してウイルス分離をおこなう。血清学的検査として急性期および回復期のペア血清で4倍以上の有意上昇をみとめられた場合に疾患との因果関係を判断することも可能である。ウイルス分離は,培養に時間がかかり,PCRは迅速な方法として有用と考えられる。本検査法は,PCRを用いて高感度,特異的にアデノウイルス DNAを検出する。
|
|